< ギルド・ノート 2016年秋号 Vol66, No.2 >
ACM会員の方々、
ギルド・ノートはお手元に届きましたでしょうか?
今回の号『Fall Issue Vol66, No.2』のオープニング・エッセイは、
「シューベルトの未完成交響曲は未完成?」
というようなタイトルが付いています。
”シューベルト”の名がタイトルに使われていますが、記事の出だしはハイドンは" Father of the Strings Quartet and Symphony:弦楽四重奏と交響曲の父である"。
そして例題にはベートーヴェンの交響曲5番
(第1楽章〜第4楽章)の各楽章のテーマが使用されており、一体誰の話?と...少々混乱しますが......
「交響曲はオーケストラの為のソナタ」
という事を掘り下げています。
ハイドンの交響曲は1楽章ずつストーリーが異なる事に対し、
ベートヴェンの交響曲は各楽章にthematic unityを使用する事で、
交響曲としての一つの作品は”物語”のようになっている。
そして各楽章は物語の”章”のような役目を果たしている。
という内容で進んでいます。
その後the Enlightenment
(the age of reason)の説明
(日本語では『啓蒙思想』)に触れ、
最後に本題のシューベルトの登場です。
シューベルトは古典派と
(特にthe enlightenment)とロマン派の間に活躍した作曲家で時代をしっかりと定義するのは難しい作曲家です。
その理由の一つとして、シューベルトの交響曲の作品は『古典派』として紹介される事が多いのですが、彼の作品を説明する上で外せない約600のドイツ歌曲はベートヴェンが亡くなる1827年頃に書かれた物にも関わらず、西洋音楽史では『ロマン派初期』の作品として扱われる事について触れています。
そしてここでようやく、本命の『未完成交響曲』の内容です。
シューベルトの交響曲は4楽章あるのに対し、未完成に限っては2楽章しかありません。
音楽を勉強した事がある方ならお馴染みの、
『シューベルトの”未完成交響曲は未完成なのか』というタイトルの定義を
1) シューベルトは2楽章で作品を完成としていたのか......
2) 彼は後に他の楽章を足す事を計画していたのか......
という2つの点と共に未完成と呼ばれる紹介しています。
シューベルトは31歳の若さで亡くなります。
そのため”未完成”の真相は誰も知らないという内容です。
音楽史の復習のような記事でした (^^)
ところでこの記事を書かれたPace University のLee Evans教授ってどなた?
と思う方はこちらへ→
Evans教授
以下その他の内容です:
1) 各賞の受賞者情報
(P.6~ P.18)
2) 2016年度に開催されたギルド試験の開催地、参加人数、審査員の氏名
(P.19~P.23)
3) 2016年度に100名以上のギルド参加者がいた地域の紹介
(P.24)
4) 2016年度に活動された審査員の氏名
(P.25~P.31)
5) 『
NEW NEW NEW』:
Dr. Krugerによる年末までにアメリカで販売される予定の新譜の紹介
(P.32~P.36)
6) ACM奨学金のドナーの紹介
(P.37)
7) 『
REVIEWS REVIEWS REVIEWS』:
ACM Review Writersによる新譜のレビュー
(P.38~P.39)
8) ACM新メンバーの紹介
(P.41: 米国本部内の手違いで日本の先生のお名前が一人も入っていませんでした!申し訳ないです!
ちゃんと登録されておりますのでご心配なさらないでください!)
9) 成績優秀者のリサイタル情報及び紹介
(P.42- P.51)
以上です。
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いかがでしたでしょうか?
アメリカでピアノを教えていた感覚が日本でも味わえる一冊だと思います。
「こういうの、懐かしい〜!」と思う方、
「うわ〜全部英語だ〜!」と気合が入る方、
「とりあえず、しまっておこう」と思う方。
今年度、日本支部は2017年の3月のギルド試験まで少々忙しいので、
ギルド・ノートを日本語訳にする事は出来ませんが、
このようにメルマガにて内容をお伝えしていこうと思っています。
本日もお読み下さいましてありがとうございました。