< 質問の回: その2 >
今回も前回に引き続きこちらに届いているギルド試験に関する質問にお答えしていきます。質問ごとに纏めようと思ったのですが、少々難しく......
以下バラバラですがご了承ください。
Q. 1 試験の際、審査員は何人でしょうか?毎回同じ人が来るのでしょうか?複数くる場合は審査員は選べますか?
A. ACMの規定によりギルド試験は「参加者一人に対して審査員一人」という環境で実技の試験が行われます。なので複数名の審査員が、1人の演奏者を審査する方法では行われません。
中国のように国土が広い国では、移動時間の関係で複数名の審査員が各地に派遣され、ギルド試験が行われています。
2017年
の審査員は副会長兼、カリキュラムコーディネーターのクルーガー教授が来日し、ACM米国認定指導者の質問等に直接答えられるよう、交流の場を設ける予定にしておりますので、是非皆様にご紹介いたします(^^)
Q2. 「演奏時間の制限なし」とありますが、
「どうしたらいいんだろう?」と不安になります。
A.演奏時間の制限がないということで、指導者の方々は色々と気になる部分があるかと思います。
「演奏の制限時間がない」という事は、特に複数曲演奏する参加者や、上級
(PA)以上のレベルでエントリーされる参加者の方にとってはとてもプラスな内容です。
次の例は級関係なく、凄く大袈裟なプログラムを組んでみました。
バロック:バッハのgoldberg variations,
古典派:ベートーヴェンの後期のソナタ、
ロマン派:リストのB minor sonata
現代:ガシュウィンのrhapsody in blue
「一人当たり」もしくは「一曲当たり」の制限時間がある事で、上記の楽曲は用意したけれども、最後まで聴かれない、もしくは練習したけど演奏しない曲も出てくる事と思います。
副会長のクルーガー教授の言葉に置き換えると
「用意したものを途中までしか聴かないほうが、勿体無い。
指導者として、せっかく一緒に頑張った曲を最後まで聴いてほしい。だから、聴く。」
なので、指導者の方と参加者の方は時間は気にせず演目を組んでください (^^)
審査員は「生徒さんが演奏する曲、いままで練習した曲、アメリカから聴きに来ました!遠慮せずに、時間気にせずに演奏してください!」という感覚で来日します。
そして参加者の方が頑張った曲を披露する、
「ソロ・リサイタルの場」を設ける感覚でご参加ください。 (^^)
Q.3 演奏時間の制限はありますか?(1曲何分まで)
A.先ほどと同じ質問内容ですが、異なる言い方をしてみます(^^)
「1曲あたりの演奏時間の制限」及び「1人あたりの演奏時間の制限」はございません。
Q.4.年齢制限に関して
A. ご参加頂くにあたりまして、年齢の制限はございません。
小さな子供からお爺ちゃんまで参加して頂けます (^^)
しかし特別賞
(高校生、大学生専用)のプログラムには年齢制限が設けられています。
特別賞の詳細はこちらからどうぞご確認下さい。 →
特別賞詳細
Q.5. リピートは演奏しますか?
A. リピートの有無に関しては参加者と指導者の方が自由に選択できます。
例えば、A(A) - B- A'のソナタ形式の楽曲があり、
リピートした際の2回目の演奏方法や表現が1回目と異なる場合、
演奏したほうが良いと思います。
しかしリピートをしないからといって、失格にはなりません。
一番大切な事は、演奏をする際に
「リピートの有無をあやふやにせず演奏する事」です。
余談ですが以前リピートサインから抜け出せなく、
試験中に何度も同じパートを繰り替えしてしまった生徒がいました。
審査員も日頃ピアノ教育に携わっていますのでリピートサインから抜け出せない理由が
「暗譜や技術的な問題なのか」それとも「アクシデントだったのか」をしっかりその場で判断し審査してくれます。
Q6. 楽曲の楽譜の指定はありますか?版によって違うこともありますが、検定の時に審査員に渡しますか?
A. 参加者は全員、演奏する楽曲の楽譜を試験当日に用意し、審査員に直接渡します。
楽譜に関してですが、ACM本部は課題曲として演奏される楽曲に関する楽譜の指定はしておりません。
しかしここでの注意点は「同じ曲だからという理由で、版(edition)を気にしなくても良い」という軽い気持ちで、審査員に楽譜を手渡してはいけない事です。
ACMの規定で「演奏予定の曲の楽譜を審査員に渡す」という内容があります。
重要なフレーズは『演奏予定』の曲ですので、同じものが好まれます。
例えば生徒さんがPetzoldのメニュエット・ト長調を演奏するとします。
そして日頃生徒さんが練習してきた版(edition)はには大きなスラーが二つ
🎶 レーソラシドーレーソソ、ミードレミファソーソソ 🎶
と全体的にかかっているとします。
しかし審査員に他の版(edition)の
🎶 レ、ソラシドレーソ、ソミ、ドレミファソーソ、ソ 🎶
という風にフレージングの指示が記入されている版(edition)を渡したとします。
すると審査員は、日頃の生徒さんの様子や演奏を知らないので
「あれ〜?違うなぁ」
となります。
上の例は極端で、上記のようなフレージングが記入された楽譜があるのかはわかりかねますが、レッスン中にUrtextを使用したけれども、審査員に予めフレージングやオーナメント、そして演奏方法が記入されている楽譜を渡した場合、楽譜に記入されているフレージングがこなされているかを見られる事も考えられます。
ギルド試験当日は演奏するものと同じ版の楽譜を審査員にご用意下さい。
Q.7 エントリー曲数1~20曲とありますが、平均曲数はどれくらいでしょうか? また曲数が結果(評価)にどのように反映するか知りたいです。
A. 平均の曲数は、先生のお教室によって異なってきます。
「うちのお教室では全員10曲演奏しないといけない」という先生、
「1曲からでもチャレンジしよう!」という先生。
周りは気にせず先生独自のご指導のスタイルを保ち、
生徒さんと相談しながら、
指導者の方と生徒さんが納得する数でご参加下さい。
さて「曲数が結果(評価)に繋がるか。」
の答えは「いいえ」なのですが、この場で説明するのが難しい内容です。
評価に関しては、
是非ギルド試験後に却ってくる生徒さんのレポートカードをご覧になって下さい。
Q8. どのような教室で指導を受けられるか?
A. 以下のお教室よりギルド試験に参加のお申し込みが頂けます。
都内ピアノ教室:8カ所
都内インターナショナルスクール:1カ所
千葉:1カ所
神奈川:1カ所
ACM米国公認指導者のご紹介:
【
東京の先生はこちらから 】 【
千葉・神奈川県の先生はこちらから 】
東京、神奈川以外の地域でギルド試験を開催する事も可能でございます。
本部と相談をしながら、審査員をご希望の地域やお教室に派遣する事も可能です。
ご興味がある方はお気軽にご連絡いただければ幸いです。
各お教室に共通する事は、
独自のスタイルと教育方針を持っており、
ピアノ教育に関してプロフェッショナルな考えをお持ちの先生が指導していらっしゃいます。
ピアノの先生をお探しの方は是非ご覧下さい。(^^)
Q.9 参加すると何かもらえるのでしょうか?賞状やギルドの雑誌に載る、コンサートなどはありますか?
A. 参加者には全員、参加賞としてピンと賞状がACM本部より贈られます。
バッハ特別部門、ソナチネ、ソナタの特別部門の合格者には特別な盾が贈られ、
8万人の登録指導者に配布されるACM会報誌「ピアノ・ギルド・ノート」に氏名と写真が載ります。
ACM日本支部は独自に2回目、4回目、6回目と偶数回の参加者に参加賞をご用意する予定にしております。今回はまだ第1回目ですので参加賞の詳細は控えさせて頂きます (^^)
ACMはアメリカのピアノ検定の機会を設ける事を目的としていますので、ギルド関係のコンサートなどを開催する予定はございません。
Q.10 教材や指導法はありますか?
A. 教材や指導法はございません。
教材や指導法がない理由につきましては、以前配信致しましたメールマガジンをご覧ください。
こちらから↓
第5便:「ACM日本便 - Vol.05 -」2016年10月20日 :内容:ギルド試験の教本?教育法?ってありますか?
Q.11 試験の見学はできますか?
A. ACM本部の規定でギルド試験が行われる試験会場に「参加者1人に審査員1人」以外の方が同席することはお断りしております。従って第三者が試験会場に入り、実際の試験の様子を見学することはできません。
しかし、2017年3月に副会長のクルーガー教授が来日した際は、ギルド試験の様子をお伝えする為にモックテストのような、皆様に実際の試験に近い様子を見て頂ける機会を設ける予定にしております。
そしてクルーガー教授が来日する3月の2週目には、
以下のイベントを予定しております。
ギルド試験やACMにご興味がある方への説明会、
公開模擬ギルド試験+公開レッスン、
ACM米国指導者会員限定のクルーガー教授との座談会、他。
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クルーガー氏が来日時に行う予定のイベントを書きながら、
勝手に頭がパンパンになってきてしまいました...
本日もお読み下さいましてありがとうございました。